『自律型人材・自律型組織の実現に向けて』オンライン公開シンポジウム(日本CHO協会様主催)のご案内
弊社の兼清が【PART1】基調講演『いまこそ、自律した社員・チーム・組織へと、マネジメントのOSをアップデートする!』でお話しさせていただきます。
また【PART2】トークセッション:『自律型人材と自律型組織に向けた取り組みを通じ、わかってきたこと』に、自律型人材・組織に向けての変革に取り組まれている3社と共に参加します。
詳細は、リンク先をご覧いただければと思いますが、2時間のオンラインでどなたでも無料で参加できます。
11月24日(水)には弊社主催の「未来共創オンラインフォーラム」がございますが、そちらと合わせてこの1年を振り返り、次の1年に向き合う機会として、参加をぜひ検討いただければ幸いです。
主催:日本CHO協会
オンラインシンポジウム:『自律型人材・自律型組織の実現に向けて』
日時:2021年11月26日(金)14:00〜16:00
基調講演 演題:
『いまこそ、自律した社員、チーム、組織へとマネジメントのOSをアップデートする』
メッセージ:
新型コロナウイルスの世界的流行は、既存のマネジメントシステムの限界が堰を切ったように露呈しました。
階層構造を設け、戦略や目標の意思決定は上位で行う。決定した戦略や目標は下部組織に分解され、個人が実行できる単位にまで分解が繰り返される。現場で働く人々は、上司であるマネジャーから仕事(タスク)をアサインされ、目標の設定を求められ、その実現に向けて従順・勤勉に取り組む。マネジャーはメンバーに寄り添い、しっかり取り組んでいるかを常に観察し、支援の必要性が明らかになれば手を差し伸べ、励ます。HRは社員が担当する職務の成果を上げるために必要な専門性を高める育成機会を設定し、マネジャーは育成計画を立て、メンバーは専門性を高めることに真摯に取り組む。
既知が役立ち、先を見通すことができ、世界を秩序だったものとして捉えられた時代は、このマネジメントシステムは機能してきました。しかし、Volatility(不安定)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity(曖昧性)のVUCA Worldがビジネスを取り巻く環境に現れてきた2001年以降、実態としては機能不全を起こし始めていました。
メンバーは期首に設定された目標の達成に向けた取り組みだけを従順・勤勉に行っているわけではなく、逐次発生する新たな課題やチャレンジ、タスクをマネジャーがメンバーの業務負荷やケイパビリティ、モチベーションを見ながら、声をかけて依頼する。メンバーも周りの仲間たちの状況が見えるので、自分がそれを担当すべきだろうと感じ、引き受ける。
こうして実態としては、インフォーマルでアジャイルな取り組みが現場で行われ、機能不全を起こしていたフォーマルのマネジメントシステムを補完し、限界の先延ばしをしていました。
ところが、リモートワークが常態化し、日常的な観察やお互いの状況が見えなくなり、補完していたインフォーマルな取り組みが消失し、価値創造に向けた取り組みが生成しなくなりました。
加えて、COVID-19によるエンプロイー・エクスペリエンスの変化が実態として明らかになってきています。Microsoft社がコロナ禍でフルリモートになったことを自然実験とみなして仕事への影響を調べたレポート*1では、グループ外との関係性が希薄化し、グループ内の関係性が強化され、サイロ化が促進し、非公式の協働ネットワークが崩壊し、新規に発生する関係性が減少し、ネットワークの固定化が進んだことが明らかになりました。
また、NTTの「在宅勤務が職場の関係性及びメンタルヘルスに及ぼす影響」の調査*2では、社員を孤立させ、それが原因でメンタルヘルスを低下させ、人間関係の希薄化が仕事の創造性を低下させることが明らかになりました。
そうした中、トークセッションで登壇くださる企業の皆様のように、コロナ禍の前から、既存のマネジメントシステムの限界に気づき、自律した社員、チーム、組織へとマネジメントのOSのアップデートに挑戦していた組織があります。
こうした組織は、リモートワークへの移行を機会と捉え、アップデートを加速し、コロナ禍においても組織コンディションを高め、人的価値創造・事業価値創造・社会価値創造を拡大しています。
本講演では、自律した社員、チーム、組織に変容していくためのレバレッジ(ポイント)を共有します。トークセッションのリアリティに触れると共に、本講演を通して、自社のこれまでを振り返り、これからをビジョニングし、踏み出す一歩を生み出していただけたらと思います。
*1 https://www.nature.com/articles/s41562-021-01196-4?fbclid=IwAR1jUmCGRlHV4zdGUEhLsmTam1S01G7k6bwmEF4HRDDIjN9r6-Ox-XhByDY#Sec11
*2 https://www.interaction-ipsj.org/proceedings/2021/data/pdf/INT21001.pdf