一人ひとりの個性を生かし合う、正解のないことに向き合う
〜Ocapiを活用しながらD&Iを事業・経営の両面で一貫して実践するストーリー〜
「個性を生かし合うチーム」と聞いて、あなたはどんなチームを思い浮かべますか? そして、このキーワード、「言うは易く行うは難し」ではないでしょうか。自分たちのチームはできていると思っても実は「チームの関係性」は目に見えるものではないので、認識を合わせるのも一苦労だったりします。そのような中で、全社的にOcapiを用いてダイバーシティ&インクルージョンの経営を行っているのが株式会社ココルポート。取り組みを推進している取締役の長尾吉祐さんとコンプライアンス・教育推進グループの根本実るくさん、そして一連の取り組みでより良いチームに変わった平塚第2オフィスの皆さんに話を伺いました。
関連するキーワード
正解がない領域で、一人ひとりを生かし合う
ココルポートは、障がいがある方々の就労支援や自立訓練を行う施設を運営する企業。全国105カ所に事業所があり、多様なプログラムや体験を通して、利用者の方の就労支援、自立支援を行っています。
ココルポートのスタッフは、一人ひとりの利用者さんに適した支援(個別支援)をしていくという、正解のない領域にチームで向き合い、取り組んでいます。
その事業全体を統括するのが取締役の長尾吉祐さん。長尾さんは就任当初から、社長の佐原敦矢さんと「巡回」と称して各事業所を回って、スタッフや利用者の方々とコミュニケーションを取っていたと言います。
「各拠点に行ってみると、本当に顕著に差が出るものです。利用者さんが見知らぬ私に挨拶してくれる所もあれば、そうでない所もあります(笑)。でも明確に言えるのは、スタッフ同士の関係性がギスギスしていると、利用者さんの通所数、欠席率などの数字も明らかに良くないことが多いのです。
もちろん、各事業所に通う人たちもスタッフもそれぞれに違うものですから、個性はあって然るべき。福祉の領域は一律に管理をしてトップダウンで『業績を上げよう!』と号令を掛けて、事業がうまくいくものではありません。むしろ、そのやり方では反発を招いてしまいます。
事業所をつくる上で念頭に置くのは『利用者さんが通いたくなる空間』です。つまり、それは『スタッフも通いたくなる場』なわけです。よく話すのですが、ココルポートにおける理想の事業所とは、就労支援を受けに来た利用者さんが『ここに就職したい』と言ってくれることですよね。そのためにも、チームの関係性を良くするのが大切だと思うのです」(長尾さん)
長尾さんには多様な個性を生かすダイバーシティ&インクルージョンがベースにあり、マネジメントにおいても、一貫して「人と向き合う」ということを目指しています。 「多店舗展開の事業を行っていると、『サービス内容のばらつき』はどうしても気になります。そして経営者のエゴではありますが、標準化したくなります。でも、福祉の事業は『利用者さんに寄り添う』という核はあっても、一律に『これがココルポートの統一したサービス』と決められるものでもない。ですから、Ocapiを用いて、拠点ごとにスタッフで話し合っていくしかない。そう思って全社的に導入を行いました」(長尾さん)
Ocapiの導入に際しては、長尾さんが2023年春から半年以上かけて全拠点を回り、初回のファシリテーションを行ったそうです。「まずそれぞれが考えているありたい姿を共有し、その上でOcapiの結果から、どうみんなで考えようか?」と問いを投げかけ、チームでのアクションを各事業所が決めていくのを繰り返したとか。
続けてのパートでは、こうしたOcapiを用いた取り組みを続ける中で、大きく変わっていった事業所の1つである平塚第2オフィスのスタッフに話を伺いました。
仲が悪くないけれど距離がある、よくあるチームだった
話を伺ったのは、清田さん、沼澤さん、早川さん、高橋さん、小池さん。平塚第2オフィスはスタッフ6名で利用者の方のサポートを行っています。
「朝9時にスタッフが集まりミーティングを行います。今日の利用者さんや自分の出来事をそれぞれに共有します。9時30分には利用者さんが来所。いつも15~20人程度でしょうか。利用者さんが日直となり、事業所全体で朝礼を行います。その後は各々の訓練へ。パソコンスキルの支援をしたり、プログラムといったグループでの訓練。12時まで訓練があり、1時間のお昼休憩を挟み、13時~15時までまた各々の訓練。その後、振り返りを行って1日は終わります」(沼澤さん)
「スタッフの一人ひとりが利用者さんの担当として付き、面談を行ったり、個別訓練などの支援を行っています。担当だからといってその人しか利用者さんに声を掛けないということはありません。事業所全体でチームで支援をしていきます」(沼澤さん)
沼澤さん
Ocapiを導入する以前の平塚第2オフィスはスタッフの異動などもあり、「仲は悪くないけれど、距離がある」という状況だったそう。初回のOcapiでは「職場や仕事を離れて付き合っていきたい仲間がいる」という質問に対して回答が低く出ており、長尾さんは「(平塚第2オフィスは)どんな雰囲気なのだろうか。関係性は大丈夫か?」と思っていたとか。
「私は2023年秋にこの職場に加入しましたが、最初の印象は『ビジネスライクだな』と感じました。就労移行支援の事業所なので、皆さん、身だしなみも整えていてパリッとした印象です。でも、その状況が『仕事とプライベートは分ける』と割り切った考え方につながっていたように思います」(髙橋さん)
高橋さん
「初回のOcapiで意外と低かったのが『感謝を言い合える』の項目。みんな『ありがとう』と言い合えていると思っていたのですが、まだまだ足りなかったのかも知れません。あと、私が管理責任者なので、時には『こうしたらどうだろう?』と方針を話したりするのですが、そこに引っ張られてしまう印象がありましたね」(清田さん)
清田さん
スタッフ同士の仲は悪くないけれどお互いに踏み込まない。管理職の意見に左右されやすく、スタッフが本音を言えないという課題はどの職場でもあるものです。そこで、初回は長尾さんが来所して「チームのありたい姿を語り合う」というワークを実施しました。
「お互いに薄っすら思っていたけれど、言葉にはしていなかったことが共有できました。例えば、『いいチームでありたい』『社外・地域に貢献したい』『利用者さんに寄り添いたい』という想いです。そこから、それぞれの考えていることの背景や考え、仕事の状況を把握することなどの項目が低く出ていたので、改善するアプローチを取ることにしました」(清田さん)
自己開示をすることで、チームのコミュニケーションが変わった
平塚第2オフィスでは、スタッフがありたい姿を語った後に「自己開示」「お互いを知る」「感謝を伝える」「レスポンスする」「心の共有」というテーマを設定し、チームビルディングに取り組むことになりました。
「仕事以外のプライベートなことを全く知らなかったので、自分たちは自己開示していなかったんだなと思い知りましたね。まずは『今日は寝不足』『週末に風邪を引いて病み上がり』といった体調面のことだったり、『昨日仕事を終えて帰宅して何をしていたのか?』など、どんなことでもいいから共有できるようにしていきました」(清田さん)
最初は躊躇していたスタッフにも、徐々に変化が訪れたと言います。 「私自身は不安が強いほうです。最初は『こんなことを言ってもいいんだろうか?(嫌われないか? 変だと思われないか?)』という気持ちがありました。でも、自己開示していく中で、皆さんの人となりが見えてきました。小さなこともスタッフは受け止めてくれるので、その不安は解消していきましたね。清田さんとは年齢が一回りも違うのに、実は同じ裁縫のYouTubeチャネルを見ていたことも分かりました(笑)。共通項が見つかると、その後の話も弾みます」(早川さん)
早川さん
「自分が何か発言して、反対意見をもらうと、それに引っ張られることも多かったですね。でも、このオフィスでは個人の考えを受け入れてくれる懐の深さがあると思いました。スタッフ間の信頼も増していったと思います」(小池さん)
小池さん
実際にオフィス内での行動も変わっていったと皆さん口をそろえます。
「支援時間中は、口頭での共有よりもチャットツールで情報共有を行っています。これまではメッセージを送っても既読スルーも多かったのですが、『レスポンスする』と決めて共有をするようになりましたね。Ocapiにも『チームの情報共有』という項目があり、実際に客観的に見られるので、自分の感覚と照らし合わせて物差しを修正できるのはありがたいです」(清田さん)
「雰囲気の良さは利用者さんにも伝わっていますね。共有がスムーズになったので、他の担当者の利用者さんの状況も知れて、『面談で話したばかりなのに、もう共有されてるんですね!?』と、利用者さんにびっくりされたこともあります」(小池さん)
「スタッフ同士の信頼関係ができたので、よりそれぞれの利用者さんに合った支援ができるようになってきたと思います。これまでは、どうしても、利用者さんが『今どんな状況なんだろう?』と疑ってしまい、スタッフ同士の境界線が曖昧になり、担当者にもフィードバックしづらかったり、担当者が一人で抱えてしまったりしていました。でも、スタッフ間に信頼があると『この利用者さんのこの点は改善したほうが良さそう。けれど、今伝えても受け入れてもらえないかも。タイミングを待とう』という会話をするようになり、相談しながら良い支援ができるようになってきたのです」(沼澤さん)
こうしたプロセスを経て、きめ細やかで寄り添ったサポートができる平塚第2オフィスに変化してきたのです。結果的に、事業所としての成果や業績もついてきたと清田さんは話します。
「見ている数字は、月の利用者さんの『欠席率』と『平均通所数』です。オフィス内の関係性が変化したことにより、通所数が大きく増加し、欠席率は半減していきました。利用者さんは不安定な状態だからこそ支援を受けに通所されます。結局はスタッフとの関わりが大事で、スタッフが信頼されれば通えるようになると思っています。また、就労支援の事業所ですから、実際に利用者さんの就職決定が出るとやっぱりこちらとしてもうれしいですね」(清田さん)
今後の展望について、スタッフの皆さんはこう語りました。
「利用者さんもいろいろな障がいを抱えて生きづらさを持っています。スタッフが自己開示して何でも話せる状態で楽しそうに働いている、そんな笑顔がある支援をしていきたいです」(小池さん)
「私は、ここまでチームのことを考えて働いたのは初めてです。Ocapiのような客観的な指標があると、どのようにチームを持っていけばいいか考えやすくなりますし、言語化されると共有もしやすいので、この手法を生かしていきたいですね」(高橋さん)
「私は未経験でこの業界に入り、まだ1年弱しか経っていない状況です。これまで先輩社員の背中を見ながら経験を積むことが大事だと思っていましたが、『どんな支援をしていきたいか』という芯を持っていませんでした。自分の芯を持って、担当の利用者さんの支援をしていきたいです」(早川さん)
「共有するアクションが『今日の自分』『レスポンス』『心の共有』とお題が変わっていきましたが、オフィスのスタッフが変わったこともあり、『このアクションは続けることが大事』だと思います。人のために対人援助をするのですが、自分がしんどくなると続けられなくなります。そうすると本来ならば支援できた利用者さんの未来にも携われなくなります。対人支援には正解はありません。利用者さんのことを思いながらも、まずは自身の心持ちが穏やかであること。そうすれば自然と支援が続いて結果も伴ってくるのではと思っています」(沼澤さん) 「自分自身は、『今の雰囲気ならこうしたほうが良い』というように、感覚で仕事をするタイプです。なので、自分の動きに明確な根拠があるわけではありませんでした。今は利用者さんも大事ですが、スタッフも大事だと考えるようになりました。働きやすさと働きがいの両方がある環境にしていきたいです」(清田さん)
一人ひとり違うもの、多様性を認め合うチームを
2024年現在では、ココルポートの全事業所で3カ月に一度Ocapiを用いてチームの状態を見ているそうです。
「ココルポートのスタッフは対人支援をする仕事をしていますから、『受容力』が高いスタッフが多いのは有り難いことでしたね。支援の中でも『傾聴』を大事にしているので、他のスタッフの話を聞いてくれる方が多いのはOcapiの導入には良かったと思います。こうした良い面もある反面、受け止めすぎてしんどくなるということもあるかもしれません。また、なんでも受け止めてしまって次のアクションを決定しづらいのは課題だったりもします」(長尾さん)
とはいえ、長尾さんは「アクションは各拠点の自主性に任せている」と話します。
「よく『このチームではこんなふうにやってますよ』といった紹介をし合うケースもあると思いますが、それを伝えてしまうと影響を受ける可能性がありますから。あくまで自分たちが考えて納得したアクションをやりきってもらったほうが楽しくなるのだと思います。
『挨拶』というテーマ1つにしても、『挨拶のボリュームを3段階上げる』『挨拶で今日のイイねを伝え合う』『座る場所をシャッフルして違う人とも挨拶する』等々、事業所ごとに個性が出てくる。この個性を大事にしたいですね」(長尾さん)
冒頭でも、長尾さんは「経営者としてはサービスの標準化・平準化はしたくなるけれど……」と話しており、一律で「ココルポートは『こんなサービスを提供する会社だ』と言いたい部分はある」と言います。
「でもやっぱり、人が一人ひとり違っていて個性を持っているように、ココルポートに通う利用者さんもスタッフのバックグラウンドも、みんな一人ひとり違うわけです。だから、『個別支援』というココルポートがコアにしている部分は大事にしながら、他はすべて現場に任せて、好きなようにOcapiをやってもらっています」(長尾さん)
「障がいについて知識が増えるほど、自分の中で無意識に分類し始めてしまいます。新卒や中途入社の方には『〇〇障がいとはこういうものだろうと決めつけるのは良くない。知識を身につけるのは大事だけれど、それを深めていって、“利用者さんそれぞれは違う”と認識することが大事』といつもお伝えしています。個別の支援をチームで行うことを大事にしないといけません。チームで支援しないと情報と目線がずれて、利用者さんが混乱するんです。一人ひとりの支援を実現するには、支援をする側の関係性が高くないとできません。 スタッフには自信をつけていって欲しいですね。ココルポートには、利用者さんへの想いや支援への想いが強い方が多いです。故に『これでいいんだろうか』『利用者さんのためになっているだろうか』と常に不安を感じている方も多い。スタッフが生き生きと楽しく働ける環境を今よりももっと創っていきたいですね。そのためにツールとしてOcapiがあり、チーム内で話し合うことが習慣化されて、自分の気持ちを臆さず発信できる環境になると良い職場になると思います」(根本さん)
根本さん
最後に、今後のココルポートの取り組みを通じてどんな社会になっていけばいいかを、長尾さんに伺いました。
「ココルポートは、東京大学先端科学技術研究センター教授で当事者研究を専門とする熊谷晋一郎先生と共同研究を行っています。熊谷先生の著名な言葉に『自立とは依存先を増やすこと』というのがあります。これ、責任や情報も一緒なんですよね。誰かに責任や情報が偏って、結果的に一人の負担が重くなるのは社会にとっての損失です。責任も情報も分散し共有させることで、みんなが相互に依存し合える社会になるといいなと想っています。
リレーションを創ることも大事にしています。クリニックの先生の通院に同行したり、市役所の福祉課と連携したり、地域でのネットワークに携わったりしています。福祉はココルポート1社だけでは成し遂げられないことばかりですから、地域全体で支援ができたらと思います。 そして、ココルポートも自分たちの支援に取り組み、学んできたことを社会に開いて、仲間やパートナーを増やしてイノベーションを起こし、もっと社会を変えていける会社になっていきたいと思っています」(長尾さん)
長尾さん
<インタビューを終えて>
取材・文:上野智
あなたは、同じ職場で働くメンバーが「どんな人で、どんな趣味を持ち、どんなことにワクワクしているか」を知っているだろうか。そして同時に、あなたは「自分がどんな人間か」を自己開示できており、周囲の人は「あなたがどんな人間か」を語れるだろうか。
良いチームには「対話」が必要である。経営学者の宇田川元一氏によれば、対話とは『新しい関係性を構築すること』だ。しかし、その対話をするのは難しい。「対話をしよう」と呼びかけてできるものでもない。
ココルポート平塚第2オフィスの高橋さんが「仕事とプライベートは分ける考え方」と語ったように、職場では「プライベートに関して開示をしないし踏み込まない」という考え方が一般的だったりする。早川さんが「最初は『こんなことを言ってもいいのか?』と尻込みしていた」と言ったように、人は自身の発言が変だと思われないか、否定されないか、無知だと思われないかなど、さまざまなことで不安に思ったりするものだ。
一歩踏み出して、お互いに素直に思っていることを話してみよう。どんな些細なことでもいい。そして、双方に「話してくれて、ありがとう」と伝えてみよう。その営みが対話につながる。 お互いの素直な気持ちを話して受容することで、お互いの意図が確認できる。そこでの対話によって信頼関係が生まれる。信頼でつながったチームは、より自分たちの成すべきコトに向き合えるはずだ。そんなチームがもっとこの社会に増えていって欲しい。
ヒューマンバリュー 上田 桂子
「私たちは一人ひとりの可能性を信じ、自分らしさと笑顔あふれる社会を共創します。」という企業理念を掲げるココルポート。
「学んできたことを社会に開いて、仲間やパートナーを増やしてイノベーションを起こし、もっと社会を変えていける会社になっていきたい 」と語る長尾さんの視線は、組織の変革を通して社会の変革へと向かっている。
そのために、Ocapiのコンセプトである「変わり続けるチーム」づくりを通して、ココルポートで大切にしている「個別支援とチーム支援」を実現しようとしている。
実現したいビジョンを語り、仲間と共に歩み続けるストーリーをお聞きして、「変わり続けるチームづくり」のポイントの1つである「何のための取り組みなのかを共有し続ける」を、長尾さんご自身が実践されていると感じた。 日々の取り組みを通して、「人的価値創造」「事業価値創造」「社会価値創造」が同時に高め続けられた先に見えるこれからの福祉の世界が楽しみだ。
ヒューマンバリュー 霜山 元
“You must be the change that you want to see in the world.”
今回のインタビューを終えたとき、マハトマ・ガンディーの言葉としてよく紹介されるこの一文が頭に浮かんだ。
ココルポートで働く皆さんは、そのサービスを利用される方一人ひとりの個性を尊重し、その可能性を信じている。そして、自分たちのサービスを通して利用者の皆さんが自分らしく笑顔でいられる状態をつくり出そうと日々取り組んでいる。
そして、ココルポートの経営もまた同様に、ココルポートで働く皆さんの個性を尊重し、その可能性を信じている。社員の方が自分らしく笑顔でいられる状態をつくり出すために、一律の型にはめた管理を行うのではなく、働く一人ひとりの個性を生かし、各拠点の特性や状況に合わせた取り組みを創出していけるよう日々模索し続けている。
自分たちが事業を通して社会に生み出したい変化を、まさに自分たちの中で実現しようとしているのだ。
自分たちの存在意義や、社会に対して生み出したい変化やインパクトをパーパスとして定めながらも、経路依存性や慣性に引きずられる形で組織内に矛盾を抱え、一貫性を保つことに苦労する企業は少なくない。
そうした中、提供するサービスにおいても組織の経営においても、ダイバーシティとインクルージョンに一貫して向き合っているココルポートの取り組みは、灯台のような光を放って我々に大事なことの存在を知らせてくれているような気がした。
多様な個性と特性を生かすための取り組みに、1つの決まりきった型や正解はない。だからこそ、ココルポートではその場にいる人たちが集い、対話することを大事にしている。 そうした実践に、Ocapiが少しでも貢献できたことを心からうれしく思うと同時に、感謝の気持ちが溢れてくるような時間だった。