本コースでは、人や組織の変化や成長を支える場づくり(プロセス・ガーデニング)の実践を学び、「場やプロセスに影響を与える振る舞い方」や、「場やプロセスをデザインし、創っていく力」を高めます。 今年度はリアルな場での場づくりが増えてきていることを鑑みて、人が集う意味を考える機会としてリアルでの開催といたします。リフレクションセッションでは、オンラインでの場づくりや対話の可能性を探求する機会として、リアルとオンラインのハイブリッドでの実施を予定しております。
プロセス・ガーデニング実践コース
- 2020年10月7日(水)~8日(木)、12月10日(木)
- ヒューマンバリュー半蔵門オフィス
本コースでは、人や組織の変化や成長を支える場づくり(プロセス・ガーデニング)の実践を学び、「場やプロセスに影響を与える振る舞い方」や、「場やプロセスをデザインし、創っていく力」を高めます。
開催日時 | 「はじめの2日間」のセッション 開催日:2020年10月7日(水)~8日(木) 時 間:両日ともに10:00〜18:00 リフレクションセッション 開催日:2020年12月10日(木) 時 間:10:00〜17:00 |
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開催方法 | オンライン(Zoom予定) |
定員 | 12名 |
講師・ファシリテーター | 内山裕介、保坂光子、堀越賢司 |
参加費用 | 120,000円(消費税別途) |
認定証 | プラクティショナー養成コース修了後は、本コースで提供したヒューマンバリューのコンテンツを受講者個人が使用できる認定証を発行します。 |
プロセス・ガーデニング実践コース概要
学習や成長に大きな影響を与える「場」と「プロセス」
人々の学習や成長に影響を与える要素の中でも、特に重要なものが「場」と「プロセス」です。
人々が学ぶ場や空間がどのような雰囲気をもっているのか、どのような空気が流れているかによって、人々の関わり合いや相互作用、探求や学習の度合いが大きく変わります。
また、人や組織の学習や成長のプロセスをどのようにデザインするのかによっても、その後の変化の大きさや取り組みの継続の度合いは異なってきます。実現したい状態に向けて「場」と「プロセス」を育てていくには、ファシリテーターと同じく、プロセス全体を企画・運営・サポートをするスタッフの役割や姿勢、関わり方が非常に重要な存在となります。
「場とプロセスのデザイン」の重要性の高まり
企業・行政・NPO等における人材開発の取り組みは、講師による一方的な講義形式よりも、参加者同士の話し合いから知識やアイデアの創発を目指す形が増えてきました。また、組織の活性化や変革を図る取り組みや話し合いにおいても、経営層やメンバーがオープンに話し合ったり探求したりする中で、新たなアクションや取り組みを生み出すような、相互作用の高い参加型が増えています。
そのような人材開発や組織変革を志向する様々な取り組みや話し合いを実施する上で、その効果を高めるためには、オープンで探求的な話し合いを可能にする「場」を生み出す場づくりと、事前の準備・働きかけや、成果を生み出すための事後フォローまで、全体に及ぶ「プロセス」をデザインして支援することが重要です。そのような「場とプロセスのデザイン」の重要性は高まっています。
「場とプロセス」をサポートする「プロセス・ガーデニング」
「話し合いや学習の実現したい状態」をつくるためには、話し合いや場づくりの原則やポイントを押さえながら、事前準備からその場の雰囲気づくり、起きた場をホールドすることなど、多様な観点から「場」や「プロセス」をサポートしていく必要があります。
ヒューマンバリューでは、「場」や「プロセス」を、組織の変化や学び手の成長を生み出しやすい状態に創りあげていくことを「プロセス・ガーデニング」と呼んでいます。「学習や成長のプロセスを育む土壌を耕し、変化の芽を大きく育てていく」という意味が込められています。
一般的にこうした役割を担うのは、組織の中では研修の事務局を担当するような方であったり、コンサルティングファームやトレーニングファームではサポートスタッフのような方々です。最近では、様々な役割の方がプロセス・ガーデニング的な関わり方を大切にされるようになってきています。
プロセス・ガーデニング実践コースの目的
こうした「場やプロセスに影響を与える振る舞い方」や、「場やプロセスをデザインし、創っていく力」を高めるコースが、プロセス・ガーデニング実践コースです。
ワークショップや研修の場を企画・運営している方、社内外での風土づくりや組織変革等のサポートをしている方、チームや組織のマネジメントをされている方など、人々や組織の変化をサポートする方に受講いただくことで、ご自身の大切にしている価値と場づくりのポイント・原則との繋がりを探求しながら、事前準備・雰囲気づくり・場のホールド・事後フォローなど、多様な観点からプロセスを捉え、ご自身の目的に合わせた取り組み方のイメージを再構築していただくことを目指します。
プロセス・ガーデニング実践コースの特徴=2カ月間の学習・実践
プロセス・ガーデニング実践コースは2カ月間(セッションは3日間)のプログラムです。
はじめの2日間では、情報提供や参加された皆さんとの学び合いや探求を元に、実践に向けた準備をします。
その後、はじめの2日間で行った準備を元に、それぞれの日々の仕事の中で2カ月間の実践を行います。
3日目のリフレクションセッションでは、お互いの2カ月間の実践や気づきをあらためて共有し合い、ご自身の目的に合わせた「場」や「プロセス」への働きかけや支援のイメージを再構築していきます。
プログラムイメージ(はじめの2日間)
1日目のテーマ
・「場」や「プロセス」とは何か、「場とプロセスを支援する」とはどういうことか、「プロセス・ガーデニングとは何か」を理解する
・プロセス・ガーデニングの3要素1.「自分がどうありたいか・何を大切にしたいか」を探求する
1日目の流れ
◆オープニング
・2日間の流れ、目的、ゴールの確認……など
◆プロセスガーデナーって何?
・私たちが支援できる機会や可能性をイメージする
・「場」とは何か、「プロセス」とは何か
・「場」と「プロセス」をサポートする「プロセス・ガーデニング」とは
……など
◆プロセス・ガーデニングの3要素1.「自分がどうありたいか・何を大切にしたいか」
・日々の中で何を大切にしてきたかを振り返る
・大切にしていきたい価値を確認する……など
◆1日目クロージング
2日目のテーマ
・プロセス・ガーデニングの3要素2.「実現したい状態(ビジョン)」を探求する
・「場づくり」の考え方に基づいた、小さな工夫で大きな変化を起こすナレッジを理解する
・プロセス・ガーデニングの3要素3.「コラボレーション」を探求する
・今後の実践に向けた準備を行う
2日目の流れ
◆オープニング
・目的、ゴールの再認識
◆プロセス・ガーデニングの3要素2.「実現したい状態(ビジョン)」
・場やプロセスのサポートを通じて実現したい状態を考える
・「実現したい状態」に向けて私たちができること(場づくりの原則、場づくりの可能性、事例)
・お互いの大切にする価値や経験から学び合う……など
◆プロセス・ガーデニングの3要素3.「コラボレーション」
・場やプロセスにおけるコラボレーションの必要性
・実現したい状態に向かうためのコラボレーションを探求する……など
◆クロージング
受講者の声
「はじめの2日間」の1週間後に実施したフォローアンケートより一部引用(2018年夏期)
一週間ほど経ったいま、「プロセスガーデナー養成コース(現プロセス・ガーデニング実践コース)」のはじめの2日間を思い返してみてください。一言で言うとしたら、それは自分自身にとってどんな体験だったと言えるでしょうか? そう感じたきっかけや要因には、どのようななことがあったでしょうか。
一言で言うと、「意味」が自分の中に落ちていく体験
そう感じたきっかけや要因は・・・これまでの体験の振り返りなどから自分を見つめなおし、自分が作りたい「場」は何かを深掘りしてから場づくりの手法を学んだとき、「知っていた」だけの事柄に意味がついて、自分の中に落ちていったような感じがしました。
一言で言うと、一歩の踏み出し・自分の確立
そう感じたきっかけや要因は・・・自分価値観を改めて知ることができた2日間であり、現在仕事にあたるときもブレなくなったと感じる。研修を受けただけで変われるわけではなくて実践していくことに意味があると思うので1歩の踏み出し、と考えています!
一言で言うと、きっかけ
そう感じたきっかけや要因は・・・研修が終わって10日ぐらい経ちましたが、普段の生活の中で、色々なことが研
修の内容で出てきたこととリンクし、違う視野でみたり、考えなおすきっかけとなったため。
組織と自己のマネージメントなどに関する新しい情報を学び、また自分が勤めたことのない会社の話を、今働いている方から聞ける貴重な場でした。
そう感じたきっかけや要因はヒューマンバリューの方々から教わること、参加者のみなさんから教わることが新しい情報で自分のためになりました。
はじめの2日間に参加する前と後では、何か変化はありましたでしょうか? それは自分自身の内側の変化かもしれません。また、誰かの言葉を聴いたときの自分の感じ方の違いかもしれません。もしかしたら、自分の大切にしたい価値やこだわりに対する捉え方の違いが生まれたかもしれませんし、具体的な自分自身の言動や人々とのかかわり合いかもしれません。ささいな変化でも結構ですので、教えていただけますでしょうか。
場の重要度を意識するようになり、発言しない人の反応にも気をつけている自分に気がつきました。主催の場ではより発言が出やすくなるように、ポストイットやラッションペン。模造紙などを持ち出すようにもしました。
2日間で皆さんと対話し、そして自分を見つめなおすことで、「自分が大切にしたいこと」「実現したい状態」にいろいろな考えがあること、しかし実現したい状態に類似点もあることを感じました。そして、多様なメンバーだけれど同じ方向へ向いている一体感のようなものを感じました。
じっくりと考え、対話することの大切さを学べたと思います。
・ステークホルダーの背景を理解することを意識するようになった
「人間はそれぞれ価値観やこだわりが違う」ということを念頭に、なぜこの考え方をするのか、なぜこの言葉を使うのか、●●さん ならどう感じるのだろうか ならどう感じるのだろうか・・・等、コミュニケーションを行う際、今まで以上に考えるようになった。
自分の内側ですが、「芯というか軸?」ができた気がします。そうすることで、外から色々と意見を言われてもむやみに凹んだり流されなくなったという気がします。自分の価値観の再確認とか、大事なものがわかったことで少し自信がついたかなーと思っています。