本コースでは、人や組織の変化や成長を支える場づくり(プロセス・ガーデニング)の実践を学び、「場やプロセスに影響を与える振る舞い方」や、「場やプロセスをデザインし、創っていく力」を高めます。 今年度はリアルな場での場づくりが増えてきていることを鑑みて、人が集う意味を考える機会としてリアルでの開催といたします。リフレクションセッションでは、オンラインでの場づくりや対話の可能性を探求する機会として、リアルとオンラインのハイブリッドでの実施を予定しております。
プロセス・ガーデニング実践コース
- 2023年6月15日(木)~16日(金)、6月28日(水)、8月25日(金)
- オンライン(Zoom予定)
本コースでは、人や組織の変化や成長を支える場づくり(プロセス・ガーデニング)の実践を学び、「場やプロセスに影響を与える振る舞い方」や、「場やプロセスをデザインし、創っていく力」を高めます。より多様な方の参加・実践を支えることを目指し、2023年度は1日あたりの時間を短縮し、回数を増やしたデザインにて実施いたします。
開催日時 | 1日目 :6/15 (木) 13:00 ~ 17:30 2日目 :6/16 (金) 13:00 ~ 17:30 3日目 :6/28 (水) 13:00 ~ 17:30 4日目 :8/25 (金) 10:00 ~ 17:00 |
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開催方法 | 1日目〜3日目:オンライン(Zoom予定) 4日目:開催方法は参加メンバーとの相談で決定します。 ※2022年度はヒューマンバリュー半蔵門オフィスとオンライン(Zoom)でハイブリッド開催 |
講師・ファシリテーター | 上田桂子、内山裕介、保坂光子 |
参加費用 | 132,000円(税抜価格120,000円) |
事前プロセス | 参加される方には、事前に「オリエンテーション資料」「テキスト」などをお送りします。 参加にあたっては、実施の1週間前までを目処に御申込をしていただけると、セッションでの探求も深めやすいかと思います。 |
認定証 | プラクティショナー養成コース修了後は、本コースで提供したヒューマンバリューのコンテンツを受講者個人が使用できる認定証を発行します。 |
プロセス・ガーデニング実践コース概要
学習や成長に大きな影響を与える「場」と「プロセス」
人々の学習・変化・成長に影響を与える要素の中でも、特に重要なものが「場」と「プロセス」です。
人々が学ぶ場や空間がどのような雰囲気をもっているのか、どのような空気が流れているかによって、人々の協働や共創といった相互作用、探求や学習の度合いが大きく変わります。
また、人や組織の学習や成長のプロセスをどのようにデザインするのかによっても、その後の変化の大きさや取り組みの継続の度合いは異なってきます。実現したい状態に向けて「場」と「プロセス」を育てていくには、プロセス全体を企画・運営・ファシリテーション・サポートをする人々がどのような姿勢でどのように関わるのかが非常に重要となります。取り組みの内容以上に、「支援のあり方」が検討すべき重要なテーマであるとも言えるのです。
参考記事:『プロセス・ガーデニング - 庭師の視点で、人と組織の変化を育てる ー』
人材開発・組織開発を通して自組織に合った変化を生み出すために大切な考え方として、私たちヒューマンバリューのメンバーが礎にしている「プロセス・ガーデニング」について「支援のあり方」という側面からご紹介します。
「場とプロセスのデザイン」の重要性の高まり
リモートワークの常態化や見通しの利かない状況において、物理的な距離を越え、人々の相互作用や協力や信頼を生み出す場やプロセスを育むことの意味、人々や組織の変化や成長をサポートすることの価値は、ますます高まっています。
企業・行政・NPO等における人材開発の取り組みは、講師やマネジメントによる一方的な講義や指導によるものから、参加者や関係者同士の話し合いや相互作用を通してから知識やアイデアや新しい取り組みの創発を目指す形にシフトしています。また、組織の活性化や変革を図る取り組みや話し合いにおいても、経営層やメンバーがオープンに話し合い探求する中で、新たなアクションや取り組みを生み出していく、相互作用の高い自律型・参加型の場づくりが一層大切になっています。
「場とプロセス」をサポートする「プロセス・ガーデニング」
「話し合いや学習の実現したい状態」をつくるためには、話し合いや場づくりの原則やポイントを押さえながら、事前準備からその場の雰囲気づくり、起きた場をホールドすることなど、多様な観点から「場」や「プロセス」をサポートしていく必要があります。
ヒューマンバリューでは、「場」や「プロセス」を、組織の変化や学び手の成長を生み出しやすい状態に創りあげていくことを「プロセス・ガーデニング」と呼んでいます。「学習や成長のプロセスを育む土壌を耕し、変化の芽を大きく育てていく」という意味が込められています。
一般的にこうした役割を担うのは、組織の中では研修の事務局を担当するような方であったり、コンサルティングファームやトレーニングファームではサポートスタッフのような方々です。最近では、ファシリテーションやマネジメントをされている方など、多様な役割の方がプロセス・ガーデニングを大切にされるようになってきています。
プロセス・ガーデニング実践コースの目的
こうした「場やプロセスに影響を与える振る舞い方」や、「場やプロセスをデザインし、創っていく力」を高めるコースが、プロセス・ガーデニング実践コースです。
ワークショップや研修の場を企画・運営している方、社内外での風土づくりや組織変革等のサポートをしている方、チームや組織のマネジメントをされている方など、人々や組織の変化をサポートする方に受講いただくことで、ご自身の大切にしている価値と場づくりのポイント・原則との繋がりを探求しながら、事前準備・雰囲気づくり・場のホールド・事後フォローなど、多様な観点からプロセスを捉え、ご自身の目的に合わせた取り組み方のイメージを再構築していただくことを目指します。
プロセス・ガーデニング実践コースの特徴=2カ月間の学習・実践
プロセス・ガーデニング実践コースは2カ月間(セッションは4日間)のプログラムです。
1日目・2日目のセッションである「はじめの2日間」では、情報提供や参加された皆さんとの学び合いや探求を元に、実践に向けた準備をし、一歩を踏み出します。
3日目の「グラウンディング」セッションでは、半月ほど取り組んだことで生まれてきた気づきや疑問を元にさらなる検討や準備を行い、それぞれの日々の仕事の中での実践につなげていきます。
4日目のリフレクションセッションでは、お互いの2カ月間の実践や気づきをあらためて共有し合い、ご自身の目的に合わせた「場」や「プロセス」への働きかけや支援のイメージを再構築していきます。
プログラムイメージ
1日目のテーマ
・「場」や「プロセス」とは何か、「場とプロセスを支援する」とはどういうことか、「プロセス・ガーデニングとは何か」を理解する
・プロセス・ガーデニングの実践探究①「自分自身のあり方」を探求する
1日目の流れ
◆オープニング
・2日間の流れ、目的、ゴールの確認……など
◆プロセスガーデナーって何?
・私たちが支援できる機会や可能性をイメージする
・「場」とは何か、「プロセス」とは何か
・「場」と「プロセス」をサポートする「プロセス・ガーデニング」とは
……など
◆プロセス・ガーデニング実践探究①「自分自身のあり方」
・日々の中で何を大切にしてきたかを振り返る
・大切にしていきたい価値を確認する……など
◆1日目クロージング
2日目のテーマ
・プロセス・ガーデニング実践探究②「実現したい状態(ビジョン)」
・「場づくり」の考え方に基づいた、小さな工夫で大きな変化を起こすナレッジを理解する
・はじめの実践に向けた一歩を踏み出す
2日目の流れ
◆オープニング
・目的、ゴールの再認識
◆プロセス・ガーデニング実践探究②「実現したい状態(ビジョン)」
・場やプロセスのサポートを通じて実現したい状態を考える
・「実現したい状態」に向けて私たちができること(場づくりの原則、場づくりの可能性、事例)
・お互いの大切にする価値や経験から学び合う……など
◆クロージング
3日目のテーマ
・はじめの一歩の振り返りから学び合う
・プロセス・ガーデニング実践探究③「場とプロセスへの働きかけ」
・今後の実践に向けた準備をする
3日目の流れ
◆オープニング
・目的、ゴールの再認識
・はじめの一歩の振り返りと学び合い
◆プロセス・ガーデニング実践探究③「場とプロセスへの働きかけ」
・場とプロセスへの働きかけのポイントを探求
・実現したい状態に向かうための場とプロセスへの働きかけを探求する……など
◆クロージング
4日目のテーマ
・2ヶ月間の実践の振り返り
・プロセス・ガーデニングの実践を探究する
・自分らしいプロセス・ガーデニングを探究する
4日目の内容
◆オープニング
・目的、ゴールの再認識
・1日目〜3日目の学びの振り返り
◆2ヶ月間の実践の振り返り
・ポジティブ・リフレクションによる振り返りと学び合い
◆プロセス・ガーデニングの実践探究
・プロセス・ガーデニング実践に向けた探究テーマの深堀り
◆自分らしいプロセス・ガーデニングの探究
・実現したい場に向けた働きかけの再検討と実践準備
◆クロージング
プロセス・ガーデニング実践コース過去参加者の内訳
プロセス・ガーデニング実践コースにこれまで参加くださった方たち(2008年〜2022年:171人)の内訳です。企業内プラクティショナーやコンサルタント、学校関係の方など、多様な方たちが学び合い、実践に向けた探究を行っています。
受講者の声
「はじめの2日間」の1週間後に実施したフォローアンケートより一部引用(2020年・2021年)
一週間ほど経ったいま、「プロセスガーデナー養成コース(現プロセス・ガーデニング実践コース)」のはじめの2日間を思い返してみてください。一言で言うとしたら、それは自分自身にとってどんな体験だったと言えるでしょうか? そう感じたきっかけや要因には、どのようななことがあったでしょうか。
「場づくり」は、表面的なテクニックだけではなく、事前から事後までの様々な事象の相互作用によって重層的につくられるものだということを、身をもって実感しました。
そう感じたきっかけや要因は・・・受講者として、思考や発言の自由さがありつつも、互いを尊重し程よい緊張感のある空間を体感できたからです。印象的だったのは、リモートという特殊な環境下での実施にも関わらず、メンバーと直接会っているかのような親密な関係性を醸成できた、あの場の空気感でした。丸1年以上、リモートで仕事をしていますが、初対面の複数人がそれぞれの本音を話せるような空気感が出るのは、滅多に見たことがなく、今後の場づくりの参考にしたいと思いました。
理論とダイアログで思考を深められた2日間でした。
そう感じたきっかけや要因は・・・ダイアログで自分にない視点からの意見を聞くことができたからです。組織や人の成長は、テーマが広いけれども、ここで得た気づきの内容は深いなと思いました。
考えるだけじゃだめだ、ちゃんと行動に移そうという気持ちを強固にしてくれました。
そう感じたきっかけや要因は・・・漠然としたやりたいことが言語化されたことで何をまずやるべきかが明確化したためです。対話の中であった「働きかける」ことの大切さを実感および「観察→解釈→介入」の観察から始めようと思えたこと。
良い方向に目を向けるきっかけとなり、前向きなマインドで考えることの出来た時間だった
そう感じたきっかけや要因は・・・「大切にし続けたいこと」「実現したい状態」など今後の未来について考えることを探求し続けたから
はじめの2日間に参加する前と後では、何か変化はありましたでしょうか? それは自分自身の内側の変化かもしれません。また、誰かの言葉を聴いたときの自分の感じ方の違いかもしれません。もしかしたら、自分の大切にしたい価値やこだわりに対する捉え方の違いが生まれたかもしれませんし、具体的な自分自身の言動や人々とのかかわり合いかもしれません。ささいな変化でも結構ですので、教えていただけますでしょうか。
「ネガティブは感情で、ポジティブは意思」にハッとしました。感動してすぐに会社のメンバーと家族にシェアしました笑 たしかにポジティブは、自然と感情が前向きになるものではなく、自分の意思をもってその状態になるものであり、ネガティブをいつまでも「早く楽しくならないかな、つまらないな」と引きずっていてもポジティブになるものではない、と気づかされました。
・はじめの2日間に参加してから、自分自身の思考の癖に気付きはじめたなと思います。変化としては、なにかを主張するのが苦手、という自分自身のメンタルブロックと向き合うことができました。…プロセスガーデニングで対話の価値を再認識し、もっともっと心をオープンにして、相手と風通しの良い関係を築きたいなと思いました。
・自分のガーデンを自分自身がデザインする。
・ビジョンを持つ(個人のビジョン、チームのビジョン、グループのビジョン・・・それが事業のビジョンに繋がり会社へ貢献することとなる。この繋がりを忘れない)
怖かったけどまず1歩踏み出してみようと思い、実際に人に働きかけを開始しました。