会話からはじまるキャリア開発 〜成長を支援するか、辞めていくのを傍観するか〜
- 発売日:2020年8月29日
- 著者:ビバリー・ケイ、ジュリー・ウィンクル・ジュリオーニ
- 翻訳者:佐野シヴァリエ 有香
- 価格:定価1,980円(本体1,800円+税10%)
- 出版社:株式会社ヒューマンバリュー
- 規格:変形キク版 146ページ
- 書籍形式:単行本
「キャリア開発」が、リテンション、エンゲージメント、生産性、成果に大きな影響を与えることが数々の調査で明らかになっています。にもかかわらず、十分に実践できている企業は多くありません。
それは、キャリア開発に対して、下記のような思い込みがあるからではないでしょうか。
・キャリア開発に時間を割くほど余裕がない
・従業員があえてキャリアについて考えなければ、今の仕事を続けてくれる
・キャリア開発は従業員本人の責任であり、マネジャーの仕事ではない
・メンバーの昇進や昇給、異動の決定権がないと、キャリアについて話すのが怖い
・人材育成は、ハイポテンシャル人材に集中することが最も効果的である
しかし著者は、現在のビジネスや社会の変化を踏まえて「キャリア開発」を捉え直し、メンバーのより多様で自由な成長のあり方を支援できる方法として、マネジャーとメンバーが日々の仕事のなかで短く頻繁に会話を行う、キャリア・カンバセーションを提唱しています。具体的には、マネジャー・メンバー間で「これまでについて」「これからについて」「インサイト」の3つからなるフレームワークに沿って、カンバセーションを行うための具体的な質問例が紹介されており、マネジャーのカンバセーション・ガイドとして活用いただくことができます。
キャリア開発というと、個人のスキルや強みを生かした成長や将来計画に焦点が当たりがちですが、本書では、組織の状況や業界の動きなどを踏まえ、組織と個人が共に成長し合えるようなキャリア開発のあり方を提案しています。また、最終章では、キャリア開発を、マネジャーとメンバー間の取り組みで終わらせるのではなく、組織全体で「互いの成長を支え合うカルチャーを育む」ことができるよう、様々なヒントも紹介されています。
本書はキャリア開発にとどまらず、1on1カンバセーション等の日々のマネジメントの実践書としてもご活用いただけます。