Online Learning 2002について
Online Learning2002とは、世界中の企業や大学などの学習、訓練、組織開発の専門家が、オンライン学習に関する最新動向や将来の展望について学び、意見を交わす場として、1998年よりスタートした全米でも最大規模のコンファレンスである。
全米ではTechLearn、ASTD TechKnowledgeなど、Eラーニングに関するコンファレンスがいくつかある。その中でもOnline Learningコンファレンスは、大々的なExpoが行われるなど、特にEラーニングのベンダーの視点に重点を置いたコンファレンスであるといえる。よって、このコンファレンスに参加することにより、全米でのEラーニングの市場動向や新しいテクノロジー、また今後のEラーニングの方向性といったことが把握できる。
Online Learning 2002は、2002年9月23日~25日(プレコンファレンス9月21日~22日、ポストコンファレンス9月26日)の期間、米国カリフォルニア州アナハイム市、アナハイム・コンベンション・センターにおいて開催された。事前の資料によると、今年のセッションとワークショップの数は、200を越えており、エキスポのブースは、約160であった。また、参加者の数は約4000名で、そのうち約13%が海外からの参加であった。今年で第5回を迎える同コンファレンスにへの参加を通して、欧米における最新事例をベンチマークすることができたので、ここにその概要を報告する。
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Online Learning 2002の構成
Online Learning 2002の構成は以下のとおりであった。
1.Pre-Confernce Workshop, Post-Conference Workshop
9月23日~25日のコンファレンスの事前と事後に、17のテーマに関するワークショップ(Pre-Conferenceが9月21、22日、Post-Conferenceが9月26日)が開催された。
期間はhalf-day, One-day, Two-dayのものがあり、通常のセッションよりもインタラクティブにより深く特定のテーマについて、実際に作業することを通して学習する内容であった。
2.基調講演
本年度は以下の8人により、5つの基調講演が行われた。
・コンファレンスの議長であり、EPSSやCBTの第一人者であるGloria Gery
・Eラーニング業界における研究者のリーダー的存在であり、シンクタンクBrandon-hall.com創立者のBrandon Hall
・EラーニングマーケットアナリストのClark Aldrich
・元ゼロックス・パロアルト研究所ディレクターであり、”The Social Life of Information”の著者であるJohn Seely Brown
・BlackPlanet.comのディレクターであり、インターネットアナリストのOmar Wasow
・インターネットユーザビリティの専門家であり、”Designing Web Usability”の著者であるJakob Nielsen
・”Web Pages That Suck”の著者であるVincent Flanders
・Fast Companyの編集者で、”Permission Marketing”や”Survival is not Enough”の著者であるSeth Godin
3.ブレークアウト・セッション
約200に及ぶセッションが行われた。セッションの中でも特に以下の6つのテーマに関してはトラックとしてカテゴリー分けされていた。
・Case Studies
・Enterprise Learning
・How to Buy Performance Support
・Simulations
・Streaming Media
この他に、Co-Located Events、というタイトルで、別枠のセッションが同時進行で行われた。そのテーマは以下の2つであった。
・Click2learn User Conference
・E-learning in Higher Education Conference
また、本年度より、Certificate Programと呼ばれるEラーニングに関する知識を研修形式で得るセッションも以下の3つのカテゴリーで行われていた。
・Online Learning Designer Certificate
・Online Learning Manager Certificate
・Online Learning Fundamentals Certificate
これらのコンファレンスに参加することにより、Eラーニングに関する世界の最新動向をつかむことができ、欧米の企業や大学などのEラーニングの専門家が、今どのような問題を抱え、どのような取り組み方を行っているかが一望でき、ベンチマーキングすることができるようになっている。
Online Learning2002の参加者数
本年の参加者数は以下の通りとなっている。