ポッドキャスティングで前線のパフォーマンスをトランスフォームする
このセッションはこの大騒ぎが一体何なのかを学びたい初心者から自分たちのキャストを次のレベルへ持っていきたいと望んでいるベテランのプロまで全ての人たちのためにデザインされています。このセッションはポッドキャスティングの戦略的役割から実際的実施ステップや技術的条件まであなたにお見せし、それらはすべて既にポッドキャスト戦略から大きなROIの利益を得ている企業の事例研究と実例によって説明されます。
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主要トラック:Eラーニング
ASTDによるセッション紹介文
このポッドキャスティングというiPods駆動型の現象のおかげで、今では社員は運転しながら、またはトレッドミルで運動中にでも聴いたり学んだりすることができます。ラーニング・オーガニゼーションはiPodsやMP3機器の爆発的な人気から特典を得ています。そして社員はいつどこでもラーニングする機会を捉えているのです。講演者はEMC社やゼロックス社、IBM社、そしてプレンティス・ホール社のような先端を行く企業からの成功談を披露し、いかにポッドキャスティングやブログ、そしてRSSフィードが現行のコミュニケーションやスキルの補強をファシリテートするかを説明します。彼は鋭い「エデュテインメント(訳注:教育と娯楽を一緒にした造語)」によってポッド世代の人々の要求を満たしている企業の成功談を通して「タイムシフテッド(訳注:いつでも再生して見られる)講演」のためにポッドキャスティングを使用している会社を比較します。ブログとポッドキャストとの統合はエンゲージしたオンライン・コミュニティを築き、ポッドキャストを双方向、リスナー駆動型の媒体へとトランスフォームする手助けをします。あなたは情報に溢れ、楽しましてくれるオーディオ・ポッドキャストのエキスパートの話を聞き、モービル・ラーニングの革命を起こしているビデオ・ポッドキャストのサンプルを見ることでしょう。事例はインストラクター指導型のトレーニングを補足するためにポッドキャストを使用するより従来的なアプローチから、ブログ、オンライン・ゲーム、ワイヤレス・テクノロジーといった完全に統合化された次世代の混合トレーニング戦略の範囲に及びます。このオンラインとモバイル・ツールの新しい波は社員の生産性を今までに無い高いレベルへと押し進めています。このセッションはこの大騒ぎが一体何なのかを学びたい初心者から自分たちのキャストを次のレベルへ持っていきたいと望んでいるベテランのプロまで全ての人たちのためにデザインされています。このセッションはポッドキャスティングの戦略的役割から実際的実施ステップや技術的条件まであなたにお見せし、それらはすべて既にポッドキャスト戦略から大きなROIの利益を得ている企業の事例研究と実例によって説明されます。
概要(参加者の人数など)
現在注目度の高いPodcastingをテーマとしたセッションであることもあり、総勢200名くらいと、かなりの人が集まった。途中退席する人もほとんどいなかった。来ている人たちは、企業でPodcastingの導入を考えたい人が多かったように見受けられた。らも自社に置き換えた多くの積極的な質問が投げかけられており、活況を呈していた。
内容
背景:「デジタル・ナイーブ」
Podcasting(ポッドキャスティング)のような学習形態が求められる背景としては、「デジタル・ナイーブ(デジタルに敏感な世代)」が成長し、今後の仕事の中心を担うことが挙げられる。この世代は、テレビを見るよりも、ビデオ・ゲームを楽しむ時間を多くもってきたことや、66%は自分自身のネットワークのページをもっているなど、デジタルやネットワークに慣れ親しんでいることが特徴として挙げられる。
ポッドキャスティングによる学習の現状
ポッドキャスティングによる学習は、遠い未来の話ではなく、既に起きている現実である。具体的には、以下のような導入事例がある。
・IBMでは、5000のエピソード(コンテンツ)が、200万人の社員によってダウンロードされている
・国内の半導体製造会社では、8500名の社員向けに250万ドルをかけて、iPodのビデオをコンテンツを開発した
・EMCやAtwood Oceanicsでは、社員向けの新しいポッドキャスティングのコンテンツが、毎日更新されている
ポッドキャスティングとは
Webサーバ上にマルチメディア・データファイル(音声データ・動画データなど)をアップロードし、RSSを通してWWW上に公開すること
コンピューターやMP3プレイヤーを通して、音楽コンテンツを聴いたり、画像コンテンツを見たりすることができる。
ポッドキャスティングの事例とポイント
◇EMC
・EMC社では、1週間に5〜10の音楽コンテンツが、そして2〜3のビデオコンテンツ(vods)が新しく更新される
・それらのコンテンツは毎週何千もダウンロードされる
・コンテンツ利用者の半分は海外(アメリカ国外)
・RSSによって配信される
・15分のコンテンツが理想的
ここで、DJ風にアレンジされたコンテンツや、スターウォーズのオープニングをまねたコンテンツなど、様々に工夫を凝らしたものが、事例として紹介された。
コンテンツを作成する際のポイントとして、iPodはもともと楽しむために活用されていることもあり、学習で利用する場合も、「会話的」にすること、「娯楽性を持たせること(Edutainment)」が重要であるという指摘がなされていた。
◇新旧パラダイムの比較
セッションの最後に、今後の方向性を考える意味で、新旧の学習に対するパラダイムが比較されていた(下表参照)
所見
既に相当数のポッドキャスティングの事例が生まれていることに驚いた(セッションで隣に座っていたメーカーの人も30分以上の長いコンテンツだが、活用している、とお話されていた)。ただし、企業によって大きく差があるようであり、特にHR系は、この手の取り組みには、あまり感度が高くないと感じている人もいるようであった。
実際に活用されているコンテンツは、開発に相当投資をかけたものも多いように見受けられた。ただしコンテンツ以外のシステムには、通常のEラーニングコンテンツほどコストはかからないと考えられるので、グローバル企業で、何千という人が学習を行う場合は、効果も高いと感じられた。
カンファレンスセッションの紹介:ASTD2007年
アンダース・グロンステッド博士(社長 グロンステッド・グループ社)