TechLearn2001オープニングセッション
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主要トラック:基調講演
Coronado Ballroomにて7:30より、TechLearn2001のグランド・オープニングが行われます。そこでは、コンテント、ファン、そして感動のひとときのコンビネーションを体験するでしょう。オープニングセッションは次の内容で構成されます:
・インターナショナル・アテンディーの歓迎
・Sound Bytesによるカンファレンス・オープニング
・Elliotte Masieによる2001-2002のLearning Industry Report
・最近のイベント(テロ)が学習のフィールドにどのような影響を与えたか
・ホストの紹介
・60,000$のOperation Respectへの寄付
・ピーター・ヤロウによる歌とプレゼンテーション
TechLearn2001のテーマ(Elliotte Masie)
今年のTechLearnのテーマの一つは”Learning in the digital age”であり、もう一つは”Learning in the difficult time”である。
ここで一番述べておきたいことは、(1600人もの人々がこのカンファレンスに参加していることの理由として)、このTechLearnは、「これまでになく我々は、将来に直面するチャレンジの解決策を作り出すために、学習、トレーナーのコミュニティ、イノベーターのコミュニティを活用しなければならない」という事実に深く関与しているということです。
今日はそのキック・オフです。明日から我々は、ジャック・ウェルチやケン・ブランチャードによる基調講演を始め、300にもわたる刺激的なセッションを受けることができます。
TechLearn2001の参加者
ここでこの会場にどんな人がいるか見てみましょう。
アメリカ以外の国からの参加者はお立ちください。シンガポール、サウジアラビア、日本、エジプト、イスラエル、メキシコ、ブラジル、そして最も参加の多いカナダといった国が参加してくれています。次に、サプライヤー、ベンダー、コンサルタントといった方々お立ちください。次に彼らから物を買った人たち、お立ちください。ワシントンDCからの参加者は立ってください。
現在組織がダウンサイズ、アップサイズ、あるいはアウトサイズしている人、立ってください。
パートナーの紹介
ここでこのTechLearnのパートナーであるAdvanstarのJohnをご紹介しましょう。Advanstarとは今後4年間TechLearnを始めとしたさまざまなイベント(e-Learning magazineやEXPOといった)をともに手がけていきます。
2ヶ月前の悲劇により、通常は3000人を越すこのカンファレンスも1600人程度になりました。しかし大切なのは、参加者の数ではなく、そこで何が行われているか、イベントとブランドが大事なのです。
Eラーニングの現状の確認
Eラーニングが我々を混乱させるものだと思う人手を挙げてください。
Eラーニングが去年より増えているという人、手を挙げてください。
実際にEラーニングのコースを受講している人、手を挙げてください。 (大勢手を挙げる人を見て)5年前はEラーニングのコースを受講している人はほんの2%にすぎなかった。
オープニングセッションのアジェンダ
このセッションではいろいろな要素をブレンドします。まず私がIndustry Reportとして、今Eラーニングがどこにいるのかをお話します。また、たくさんの人が現在、困難な時代の中でチャレンジに遭遇しています。そんな中、EラーニングはどのようなHelpができるでしょうか?そのひとつのすばらしいチャレンジとしてPeter Yarrowのチャレンジをご紹介します。 さらにアカペラ・グループを迎えて、このときに最もふさわしい歌を歌ってもらいます。
サウンド・バイツ
ここに、アカペラグループのサウンド・バイツをご紹介します。 -サウンド・バイツによる、アメリカを称える歌の熱唱-
TechLearnはペンタゴンにも大勢の仲間がおり、何名かは飛行機テロのとき、実際に現場で働いていた。 彼らは、学習のグローバル化という非常に大きなタスクを背負っていた。
ここでもう少し9/11についてふれたい。 あなたたちは、信じられないときに、このTechLearnに来た。そして、このTechLearnで、多くの信じられない機会を目の前にして、エネルギーを受け取るでしょう。
ここで再び、サウンド・バイツにマイクを渡したいと思う。 -サウンド・バイツによるTechLearnのテーマの熱唱-
Eラーニングの現状
それではEラーニングは2001年10月28日現在、どこにいるのでしょうか?
最も私が理解してもらいたい点は、昨年から最も大きな変化が起きているということです。 Eラーニングは「メインストリーム」へと、劇的な変遷を遂げているのです。 Weekly Magazineを読んでも、常にEラーニングの記事や広告などを目にします。 疑いもなく、Eラーニングはいつかリアリティへと変遷するのです。
現在子供がいる人の中で、何人の子供が”Instant Messenger”を使っていますか? Instant Messengerを使っている子供はデジタル・コラボレーションのトレーニングはいらないのです。 彼らにとって、デジタル・コラボレーションというのはもう生活の一部なのです。 Eラーニングに関する質問も、以前の「Eラーニングは我々の組織に必要か?」というものから変遷している。 現在の質問は、Eラーニングをどのように組織に取り入れるか、予算は大丈夫か、どのように組織に展開するか、どのように教材を配布するか、多言語にどのように対応するか、ハンディキャップのある人にどうするか、再目的化をどうするかというように、質問も劇的な変化をとげているのです。
唯一の大きな質問は、どのようにEラーニングを行うかということです。 Eラーニングの受容性はこれまでになく高まっています。 我々の調査によると、19-20.1%の人々はEラーニングをファースト・プライオリティにしています。 Eラーニングはメインストリームへと移っているのです。 EラーニングはEメールのように当たり前のものと将来なるでしょう。
9/11日の危機に、どれくらいEメールが活用されたでしょうか?Eメールはメイン機能となっているのです。 Eメールが活用される背景には、仮定として、自分が送ったメールを必ず相手が見れるということがあります。(しかし、1993年ごろは違った。) 良いニュースとして、Eラーニングはこのように、メインストリームに近づいているのです。 悪いニュースとしては、我々は厳しい経済状況の中におかれ、数々のチャレンジに遭遇しています。
昨年は我々の多くは”Times of construction”に直面していました。 多くの人から「早く成し遂げなくては」という声を聞きました。 しかし、ここで言いたいのは、Eラーニングはまだプロセスの初期であり、Eラーニングのアート・フォームは進化し、成長しなければならないということです。
どのようにしたら、Eラーニングに”WOW”を加えることができるでしょうか? 私が呼ぶもののひとつに、”readiness and nimbleness”(準備性と迅速性)が挙げられます。 企業においても、政府においても、大学においても、準備性のポジションを得なければいけません。 つまり、我々は、必要なツール、スタンダード、アーキテクチャ、哲学、手段などを迅速にそろえなければいけないのです。 そして、また我々は、Eラーニングに関するメタファーを変えなければいけません。我々は、もはや、クラスルームをバーチャル化するために働くのではないのです。
現在はEラーニングをクラスルームの競合として扱っています。 そうではなくて、後にPeter Yarrowから紹介があるような、行くことが楽しくなるようなVirtual Playgroundのようなメタファーを始めるべきなのです。
今後のEラーニング
Eラーニングの多くはEコーチングとなるでしょう 明日、Eコーチングに関するすばらしいセッションがあります。(Eコーチとはどのようなものでしょうか?) 面白いことは、Eコーチは人々をどのように助けるか、どのように態度を変えさせるかといった、バーチャル・クラスルームとは違ったメタファーが用いられるのです。
またシミュレーションも今後ますます増えてくることでしょう。 なぜなら、我々は、失敗する前に、練習したり試したりしたいからです。 また、2年前とはEラーニングに関する知識も変わってきています。 もはや、「いつでも、どこでも・・・」といった表現は聞きたくないでしょう。
現在は、どのようにオンラインとクラスをブレンドするか、同期学習と非同期学習の果たす役割は何なのかといった知識が求められています。 また社会的なことや、感情的なものをどのように教えるかといったことも挙げられます。 これらは大きなチャレンジです。 今年は、我々は、統合、ビジネスモデル、予算、そしてアート・フォームをどのように形成するかといったことが必要となっています。
現在、あなたの組織にとって、最も大きなチャレンジは何でしょうか?少し話し合ってみてください。 ある組織にとって、最も大きなチャレンジはマネージャーに関するものです。
2人部下がいたとして、1人には、ハーバードでの1週間の研修を与え、1人にはオンラインコースを与えたとしたら、受講者はどう思うでしょうか? 誰が、受講して、誰が受講しないかといったクラスシステムも話し合わなければなりません。 そして、次に議論すべき課題は「最も優れたブレンドは何か」ということです。
ピーター・ヤロウの紹介
ここからは、オープニングセッションの第2ステージとして、ピーター・ヤロウの。主に歌を中心とした講演が始まった。ピーター・ヤロウはアメリカのシンガー・ソング・ライターで、現在DLAM(Don’t Lauch at Me)という不登校児への学習支援キャンペーン(Eラーニング)を行っている。その縁でElliotte Masieと知り合い、今回の基調講演となった。内容は主に歌が中心であったため、概要説明にとどめ省略する。
所見
TechLearnのオープニング・セッションということもあり、音楽を頻繁に用いたかなりエンターテイメント的なセッションとなった。Industry Reportも調査データの提示は全くなく、Elliotte Masieの主観的な表現に終始していた。聴衆を喚起するうえでは良いかもしれないが、個人的には、しっかりとした2000-2001の調査を見たかった。 主張の中味として、大きく訴えていたのは、1)現在の困難な状況下におけるチャレンジ、2)Eラーニングに関わるテーマの変遷、そしてその変遷の中心となるBlended Learningの2点だったように思う。 また、ピーター・ヤロウの歌は、日本人の自分でも口ずさめるような、親近感のわくものであった。