インサイトレポート

そのときどきのトピックについて、ヒューマンバリューのメンバーがまとめた雑誌掲載記事などの考察をご覧いただけます。

2024.05.08GROW THE PIEの探究

ビジネスにヒューマニティを取り戻す(ビジネスパラダイムの再考 vol.3)

アレックス・エドマンズ氏の『GROW THE PIE』を読まれた山口周氏に、書籍の感想とともに、これからのビジネスパラダイムを探究するインタビューを行いました。(山口周氏 Interview Series) 本記事は、そのVol. 3となります。 前回語られた、日本社会や日本企業の課題。 それらを乗り越えるために、ビジネスはどんなアプローチを取るべきか、どのように取り組むべきかについて、語っていただきます。 Index - 新たな価値創造は、「問題をつくる」ことから - 旅と多動が、人の創造性を引き出す - 革新的な事業は、遊びから生まれる 聞き手:ヒューマンバリュー 霜山、菊地、内山 話し手:山口 周氏

2024.05.08GROW THE PIEの探究

社会課題を乗り越える、ビジネスパラダイムを問い直す 〜 山口周氏は、『GROW THE PIE』をどう読んだか 〜

2024.05.08GROW THE PIEの探究

経済とビジネスの前提から、企業のあり方を問い直す(ビジネスパラダイムの再考 vol.1)

アレックス・エドマンズ氏の『GROW THE PIE』を読まれた山口周氏に、書籍の感想とともに、これからのビジネスパラダイムを探究するインタビューを行いました。(山口周氏 Interview Series) 本記事は、そのVol. 1となります。 まず最初に、書籍の感想も交えて、これからの経済や企業のあり方について語っていただきました。 Index - 社会価値と経済価値を統合する、パイ拡大のビジネスアプローチ - 社会やビジネスが目指す「成長」を再定義する - 社会における企業のあり方を再考する 聞き手:ヒューマンバリュー 霜山、菊地、内山 話し手:山口 周氏

2024.05.08GROW THE PIEの探究

日本社会の課題に向き合う(ビジネスパラダイムの再考 vol.2)

アレックス・エドマンズ氏の『GROW THE PIE』を読まれた山口周氏に、書籍の感想とともに、これからのビジネスパラダイムを探究するインタビューを行いました。(山口周氏 Interview Series) 本記事は、そのVol. 2となります。 前記事で語られた、これからの経済・企業のあり方。 それらを踏まえ、今日の日本社会や日本企業に起きている課題について、語っていただきます。  Index - 既存顧客と既存市場への対応に、リソースを取られる日本企業 - 自ら軌道修正するのが困難になっている組織 - 逸脱者を許さない権威主義 聞き手:ヒューマンバリュー 霜山、菊地、内山 話し手:山口 周氏

2024.04.23組織開発

組織開発を再考する<第4回>オープン・スペース・テクノロジーの現代における意味を考える〜自己組織化の学習フィールドとしてのOST〜

株式会社ヒューマンバリュー 取締役主任研究員 川口 大輔 2024年3月、組織開発の大家であるハリソン・オーエン氏がご逝去されました。オーエン氏は、対話型組織開発の代表的な方法論の1つである「オープン・スペース・テクノロジー(OST)」の創始者として知られています。 OSTは、数人から数千人までの人々が自己組織化して、複雑な課題解決に取り組むことを可能にするラージスケール・ミーティングの手法として、世界各国で活用され、組織・コミュニティ開発の領域において大きなインパクトを生み出しています。 ヒューマンバリューもオーエン氏との交流からたくさんのことを学ばせていただきました。今から20年ほど前、ワシントン郊外のポトマックにあるご自宅にお伺いし、対話を重ねたこと、そして日本に氏を招聘し、日本の実践家の皆さまと学びを深めたことが昨日のように思い返されます。 オーエン氏が亡くなった今、OSTとは何であったのかをあらためて自問しています。オーエン氏が晩年に書かれた著作を読むと、氏がOSTを一時的なイベントやミーティングの手法に限定するのではなく、日常の習慣やリーダーシップを解放するスピリットとして、その可能性を広げることを模索されていたことが伝わってきます。 そしてそれは、今私たちがまさに目指しているものと言えるかもしれません。 近年では、激しい変化に対応すべく、従来の中央集権型・計画統制型の組織構造から脱却し、自律分散・自己組織化型への変革が組織や社会に求められており、ティール組織、ホラクラシー、アジャイルなど様々な哲学・思想・手法の試みが進んでいます。 しかし、その一方で変革は簡単なものではありません。働く一人ひとりが管理・統制のマネジメントやビジネスのやり方にあまりにも慣れすぎてしまって、自己組織化がどんなものなのかのイメージが想像できず、新しいやり方を導入しても揺り戻しが起こってしまうということも多いようです。 そうした世界観の違いを乗り越えていくためには、まず私たち自身が自己組織化とはどのように起こるのかを当事者となって体感していくことが不可欠です。OST自体は複雑な問題を集合的に解決するための方法論ですが、そこから転じて、今の時代に必要な自己組織化の振る舞いを学ぶラーニング・フィールドともなり得る可能性があります。 そこで、組織開発のあり方を再考する連載である本稿の第4回は、OSTに今一度焦点を当てます。OSTが生まれた起源に立ち返り、その原理原則の価値を再考しながら、OSTの体験が、自律分散型の組織文化や社会づくりにどのように貢献していくのかを探っていきたいと思います。

2024.02.26プロセス・ガーデニング

場づくり ー 目に見えない相互作用を捉え、学習・変化の土壌を耕す

プロセス・ガーデニング探究連載: 場づくり ー 目に見えない相互作用を捉え、学習・変化の土壌を耕す 株式会社ヒューマンバリュー 保坂 光子、内山 裕介  前回の記事では、人材開発・組織開発の支援のあり方について、ヒューマンバリューのメンバーが礎にしている「プロセス・ガーデニング」について解説しました。そこでご紹介したように、人と組織の学習や変化を育んでいくにあたって、私たちは「場づくり」と「プロセス」の要素を大切にして、人材開発や組織開発に取り組んでいきます。  本記事では、特に「場づくり」のあり方に焦点を当て、事例となるストーリーも交えながら、場づくり実践に大切になる考え方を解説していきます。 目次 1. 学習・変化を育む「場づくり」のあり方を考える 2. 私たちヒューマンバリューの「場づくり」のチャレンジ 3. 学習や変化を育む場づくりとは、何をすることなのか ▶︎ プロセス・ガーデニング連載一覧

2024.02.08インサイトレポート

【Rethink -組織開発を再考する対話会 実施レポート】第3回:人間性を回復し、ソーシャル・キャピタルを育むワールド・カフェの可能性

【Rethink:組織開発を再考する対話会】の第3回目を、2024年1月18日(木)にオンラインで実施しました。今回のテーマは、「人間性を回復し、ソーシャル・キャピタルを育むワールド・カフェの可能性」でした。本レポートでは、対話会当日の様子や参加者の皆さま同士の対話から生まれた気づきをご紹介できればと思います。

2023.11.17インサイトレポート

DEIB&Aの定義から見た、ダイバーシティ&インクルージョンの現在地

日本における組織の多様性に関する議論は、2000年代に入ってより活発になってきたといわれていますが、その背景には、海外での社会的な動きも踏まえ、このテーマに関する議論が高まってきたことも多分に影響していることは既知の通りかと思われます。しかし、私自身が思い返してみても、当初は「ダイバーシティ」とだけ呼ばれていた領域が、いつの間にか「ダイバーシティ&インクルージョン」となり、「DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)」に変化し、さらには「DEI&B」としてビロンギングが加わり、最近ではA(アクセシビリティ)まで続く記事や文献も見られるようになりました。これは、社会の変化とともに多様性に関する文脈が進化していることがうかがえる現象であるともいえます。 一方で、HR領域におけるオピニオンリーダーであるJosh Bersin氏が「ノイズに溢れている」と表現している通り、現在、多様性に関する非常にたくさんの書籍や研究、調査や提言、研修などが乱立している状態であることも否めません。 私たちは果たして、多様性に関するDEIB&A一つひとつの意味を理解した上で、議論や取り組みを進められているのでしょうか。ここで一度立ち止まり、それぞれの言葉が表している意味や違い、相互のつながりなどを改めて整理し、全体感を掴むことには、一定の価値があるのではないかと考え、本記事を執筆することにしました。 ※本記事の便宜上、DEIB&AのDにあたるものを「ダイバーシティ」、DEIB&A全てを含むテーマや取り組みのことを「多様性」と呼ぶことにしています

2023.10.16組織開発

組織開発を再考する<第3回>〜人間性を回復し、ソーシャル・キャピタルを育むワールド・カフェの可能性〜

株式会社ヒューマンバリュー 取締役主任研究員 川口 大輔 本連載では、組織開発のこれまでの価値を振り返りながら、現在私たちが直面している大きな変化の中で、あらためて組織開発のあり方を再考し、今後の進化の可能性を模索しています。 連載第3回では、「ワールド・カフェ」をテーマに取り上げます。対話型組織開発の手法の中で、ワールド・カフェほど広く一般的に使われているものは他にないと言えるでしょう。そこまで広がった手法をあえてこの時代に価値を再考することにどのような意味があるのか、疑問に思う人もいるかもしれません。 しかし、著者自身、企業、社会、学校教育など様々な領域でワールド・カフェと向き合う中で、実は私たちはワールド・カフェの会話の原則に内在されている創発の可能性をまだ十分に生かしきれていないのではないかと感じることも多くあります。 本レポートでは、ワールド・カフェを通じた創発の物語を、一緒に取り組んだプラクティショナーと共に振り返りながら、その真髄がどこにあるのかを捉え直し、多くの分断が存在するこの時代において、ワールド・カフェがもたらす価値や実践の核となるものを探求してみたいと思います。

2023.07.14GROW THE PIEの探究

『GROW THE PIE』著者アレックス・エドマンズ氏から日本の読者へビデオメッセージ

『GROW THE PIE』の著者アレックス・エドマンズ氏より、本書が書かれた背景とともに、本書で提唱されているパイコノミクスの価値や、日本での可能性について、日本読者に向けてメッセージをいただきました。