インサイトレポート

次世代リーダーシップ創造に向けたシステム思考学習の可能性〜東京都立日比谷高等学校における実践から考える〜

株式会社ヒューマンバリュー 主任研究員 川口 大輔

システム思考は、複雑な問題の本質を理解し、長期的な視野から変革やイノベーションを生み出していく考え方であり、社会課題にあふれた現代に生きる私たちに必須の思考法です。

ヒューマンバリューでは、これまで長年にわたりビジネスパーソンに対してシステム思考を広げる取り組みを行い続けてきましたが、今回、東京都立日比谷高等学校の生徒19名に対して、システム思考を学習する場を提供する機会に恵まれました。

本レポートでは、その場から得られた気づきやインサイトを振り返りながら、未来を担う次世代リーダーが、若いうちからシステム思考に触れ、意図的に高めていくことの意義や可能性について考えてみたいと思います。

関連するキーワード

現代におけるシステム思考の必要性:パーパスと利益の二項対立を超えて統合的に思考する

今、私たちは世界中で、環境、政治、社会、経済などさまざまな難題に直面しています。SDGsやESG経営の流れも受け、企業も自社の利益を考えるだけではなく、持続可能な成長に向けて自分たちのミッションやパーパスを捉え直し、人と社会に価値を生み出す事業の創造に取り組んでいます。

しかし、実際にはこうした新しいチャレンジには困難が伴います。社会の問題に挑もうとするとき、自分たちの仕事とのつながりが見えず、「それは果たして私たちがビジネスでやるべきことではないのではないか」といった声に揺り戻されることもあります。

また、パーパスと利益をトレードオフの関係として捉えてしまい、「どちらを大事にするのか?」と二項対立に陥り、結果として短期的な目の前の仕事にラットレースのように奔走し、疲弊してしまうという現場を私たちも数多く見てきました。

近年では、ESGやDE&Iの施策に対する批判が起き、一部の企業は実際に施策の見直しや廃止に踏み切っているところもあります。しかし、この機を逃してしまうと「ビジネスがより良い世界をつくるレバレッジになる」という理想を、私たちは手放してしまうことにもなりかねません。

そうしたことへの課題意識から、ヒューマンバリューは2023年に書籍『GROW THE PIE』を翻訳出版しました。ロンドン・ビジネススクールのファイナンスの教授であるアレックス・エドマンズ氏による同著では、パーパスと利益、経済価値と社会価値、短期的視点と長期的展望といった、一見するとパイを奪い合って二律背反するものが、実はトレードオフの関係ではなく、共にパイ(価値)を拡大できるということを豊富なデータや分析をもとに示しました。

そして、この二項対立を超えて、統合的にビジネスと社会に価値を生み出すことを助けてくれる思考のあり方が、「システム思考」になります。

システム思考は、問題をスナップショットで捉えるのではなく、時間軸と空間軸を広げ、今起きている事象が過去からのどういうつながりの中で生まれてきたのか、そして将来にどのような影響を及ぼすのかについて想像力を広げて捉えることで、より長期的・根本的な打ち手(レバレッジ)を見出していく思考法です。

要素還元的に問題を分解し、部分最適に陥るのではなく、系や循環として捉えて、長期的により良い循環(生態系)を生み出せるような発想を身につけていきます。

書籍『GROW THE PIE』の中では言葉そのものは出てこないものの、目先の利益にとらわれずに、長期的にパイを拡大していこうとする考え方の背景には、間違いなくシステム思考のエッセンスが組み込まれています。パーパスと利益の二項対立を超えて、人、事業、社会、すべてのステークホルダーが幸せな社会を築いていくためには、人類全体がシステム思考を学び、実践することが不可欠であるといえます。

ヒューマンバリューでは、『GROW THE PIE』の発刊を機に、多様な視点から経済活動への提言を行っている研究者である山口周氏にインタビューを行いましたが、山口氏もこれからの経営を担うリーダーが高めるべきものの見方や考え方の核として、システム思考を挙げています。(参照:パイの拡大を導くリーダーの思考様式と在り方とは

システム思考に若いうちから触れる〜日比谷高校の皆さんとの学びの場〜

ヒューマンバリューではこれまで長年にわたり、多くの企業でビジネスパーソンに対してシステム思考を高める機会提供を行い続けてきました。その経験から感じる1つの仮説としては、年齢が比較的若いうちのほうが、システム思考を学びやすいのではないかということです。

もちろんシステム思考はあらゆる世代に必要な思考であり、何歳になっても学んだり、高められるものですが、要素還元的な問題解決のあり方に慣れ親しみ過ぎてしまうと、思考の枠組みが固まりがちで、解きほぐしていくのに時間がかかることも多くあります。

先日来日したシステム思考の教育者であるリンダ・ブース・スウィーニー氏は、チェンジ・エージェント社の小田理一郎氏が行ったインタビューの中で、「システム思考はさまざまな分野に応用できるので、できるだけ小さい頃から学ぶことが大切だと思います」と述べ、システム思考を子どものうちから学ぶ意義を伝えていましたが、私たちも経験の中から同様のことを感じてきました。

そうした中、2024年9月にヒューマンバリューで、東京都立日比谷高等学校(以下、日比谷高校)の生徒19名に対して、システム思考のワークショップを行う機会に恵まれました。

日比谷高校では、東京都の教育委員会が推進する海外大学進学支援事業(GE-NET20)の一環として、選抜メンバー19名が3つのグループに分かれ、約1年をかけて社会課題に挑み、各チームが掲げたテーマに関する提言を行う探究型のプロジェクトに取り組んでいます。

その中で、チームで探究を行い、アウトプットを生み出す共通言語・思考法として、メンバー(生徒)がシステム思考に可能性を感じ、自ら私たちに声をかけていただいたことがご縁となり、9月18日に同校の選抜メンバーを対象としたワークショップを開催することになりました。

システム思考は、実際には数時間の研修ですぐに身についたり、高まるものではないかもしれませんが、私たちとしても初めての試みの中で、気づきやヒントがあったり、若手とシステム思考に取り組むことの可能性を感じた点がいくつもありました。

そこで、ここからは、本ワークショップを振り返りながら、取り組む際に意図したことや工夫したこと、実践から得られた洞察・気づきを共有し、システム思考教育の意義を考えてみたいと思います。

ヒューマンバリューのオフィスを訪ねてくれた生徒のお二人
彼女たちの学びたいという想いから取り組みがスタートしました。

システム思考を学ぶ際の「問い」を明確にする
〜どうしたら私たちはより良い世界への移行の一端を担えるのだろうか?〜

今回、高校生を対象としたシステム思考のワークショップを展開する上で、特に大切にしたことは、システム思考を学ぶ位置づけを明確にしたことです。

システム思考を学ぶ際によく起きがちな誤解の1つに、単なる便利な分析手法やツール、テクニックとして捉えられるということがあります。

確かにシステム思考は、効果的な問題解決の手法ではありますが、それは決して自分たちをシステムの外側に置いて、問題を頭の中だけで分析・整理し、誰かがやってくれるだろうと思われる解決策を外野から提言する、といったものではありません。

そうではなく、環境、政治、社会、経済問題をはじめ、一見するとスケールが大き過ぎて、自分では到底太刀打ちできないと無力に感じるような状況においても、世界と自分たちの間にあるつながり・影響関係を捉え直し、そこから自分をレバレッジとしてできることは何かを考え、小さな一歩から大きな変化を生み出すための洞察を得る考え方です。

そこでワークショップでは、システム思考が、外野から問題を分析・指摘する思考ツールではなく、自分自身も問題の一部として関与するためのリーダーシップのあり方であることを起点にできるように、最初のビッグ・クエスチョンとして「どうしたら私たちはより良い世界への移行の一端を担えるのだろうか?」を掲げ、サポート側としてはそこをぶらさないようにすることを心掛けました。

問いを投げかけるところからコースをスタート

できるだけ身近なシステムを考えるところから思考を広げる 〜原型トランプによる探究〜

そうした大きな問いを掲げつつ、できるだけ身近なところからシステムを考え、社会課題と自分たちとの間にあるつながりを実感できるように、さまざまな工夫を行いました。

「原型トランプ」による演習はその工夫の1つです。システム思考では、私たちがあらゆるレベルで陥りがちな構造的課題を「システム原型」といういくつかのパターンにあてはめて学びます。

良かれと思って行ったことが結果として悪循環につながる「失敗する是正措置」、拡大成長を続けているといずれ限界に達し、後戻りが難しくなる「成長の限界」、本来やるべきアクションが蔑ろにされ、気がつくと対症療法の中毒になってしまう「問題のすり替え」、お互いの攻撃がどんどんエスカレートしていく「エスカレーション」、できる人とできない人が二極化していく「成功者には成功を」など、さまざまな原型があります。

今回は原型トランプを使って、自分たちに身近な構造的課題をお互いの例から語ることで、社会課題といった大きな課題の構造と、自分たちの学校生活や身の回りの事象が、実は同じ構造であったり、つながりがあることを体験的に理解しました。ゲーム感覚で楽しみながら進めることはシステム思考を学ぶ上でのポイントであると考えられます。セッションの中で最も対話が活発になった時間でもありました。

カードをもとにお互いのシステム・ストーリーを語る生徒たち
生徒の皆さんからは、「頑張っても頑張ってもやるべき勉強が増えていくシステム」や
「文化祭で頑張る人とそうでない人が分かれるシステム」などさまざまな例が共有されました。

自分たちのプロジェクトをシステム思考で捉え直す 〜柔軟なマインドから生まれた気づき〜

身近な事例をもとにシステム思考の基本を学びながら、ワークショップの後半では、自分たちのプロジェクトをシステム思考の観点から捉え直してみることにチャレンジしました。

今回参加した生徒たちは、自分たちで選択した3つのテーマ(下記)を探究中で、問題の明確化や提言内容もまだまだ深堀りが必要な状態です。

・Overtourism(オーバーツーリズム)

・AI fake detection and reliability of information(AIフェイクの検出と情報の信頼性)

・Sustainability in Cloth(服のサステナビリティ)

そうした状況の中で、それぞれのグループで対話を行い、ワークショップで学んできたことを生かしながら、時間軸や空間軸を広げ、構造的に問題を捉えてみると見えてくる問題に違いは出てこないか、また、検討してきた提言内容が、本当に構造に影響を与える解決策になっているのか、対症療法になっていたり、時間が経つと副作用が現れるようなものになっていないかといったところを再考する時間を取っていきました。

各チームの探究と発表の様子を見ながら、ファシリテーターとして次のような気づきや変化を感じたので、共有してみたいと思います。

(1)学習のスピード(ラーニング・アジリティ)

1つ目の気づきは、生徒の方々の吸収するスピードの速さです。これまで社会人(特にマネジャークラス以上)に対して、システム思考の導入を行ってきましたが、慣れない思考法に戸惑ったり、直線的な思考から抜け出すことに時間がかかる場面も多く見てきました(もちろん、そうした試行錯誤が大切なのですが)。

そうした状況と比較しても、生徒の皆さんがシステム思考のエッセンスを体得していくスピードが速かったように思います。

たとえば、オーバーツーリズムに取り組んだグループは、学んだことをすぐに生かして、観光地が陥っている一極集中の悪循環をシステム図として描くと共に、それを好循環に変えていくための提言を短時間でまとめたり、その解決策が及ぼすであろう将来的な問題点や影響関係の探究が行われていました。

実はこのワークショップには、社会人の方々(人事部の方々中心)をゲストとしてお招きして取り組んでいたのですが、生徒の皆さんが積極的に、柔軟に学んだことを生かしていく姿勢に社会人ゲストの方が驚いたり、圧倒されていたことが印象的でした。(こうした世代を超えた学びの価値も同時に感じられる時間でもありました) もちろん単純にスピードが速ければよいというわけではないのですが、新しいものの見方を取り入れる柔軟性、循環や系で物事を考えるセンス、考えたことをどんどん言語化したり、図示していくアジリティなどは、特筆すべきものがありました。

チームでシステムを描く生徒たち

(2)自分事化の視点

2点目は、自分事化の視点です。上述したように、今回のワークショップでは、「どうしたら私たちはより良い世界への移行の一端を担えるのだろうか?」という問いを起点に置き、自分たちも問題を生み出しているシステムの一部として捉え、自ら踏み出せる一歩を大切にしていくことを意識してきました。

社会課題に対する提言といった学習プロジェクトは、テーマが大きくなりがちです。3つのグループが掲げたテーマはいずれも壮大なものです。もちろん大きなチャレンジに取り組むことは重要ですし、若いからこそ常識にとらわれずにビッグテーマに挑んでもらいたいですが、そうした大きなテーマと自分たちとのつながりが切れないようにしていくことが、次世代のリーダーシップを育む上でも大切であるように思います。

「AIフェイクの検出と情報の信頼性」に取り組んだチームも、国連に対して提言をすることが主眼となり、最初(検討前)はややシステムの外側からの視点が強かったかもしれません。

しかし、システム思考を生かした探究の中で、自分たちが夏休みにニューヨークの国連を訪問した際、積極的にこちらから話をしていけば意外と国連の人たちも話を返してくれたことを思い返し、自分たちから仕組みを訴えかけていくことをレバレッジの中に取り入れようとしている姿勢が見受けられたことが印象に残りました。

(3)見えていないシステムに気づく

システム思考は、頭の中に思い浮かんでいるシステムを正確に表現することがゴールではありません。特に大切なのは、自分たちに何が見えていなのか、いわゆる無知の知に気づくことが大切です。

見えていないシステムがあることに気づくことで、そこが実際にどうなっているのかを調べてみようという好奇心が立ち上がります。それが私たちの感受性や思考の広がりにつながるのです。

「服のサステナビリティ」に取り組んだグループでは、まさにそうした探究が行われていました。このグループは、自分たちの提言をシステム図に描こうとすると、どうしてもループが描けないことに気づきました。そこで気づいていないループには何があるのかを考えることに、途中で検討の方向性を柔軟に切り替えていたことが印象に残りました。 オブザーブ参加した社会人ゲストの一人が、「システム思考というのは見えないつながりを想像する力にあるのではないか」とコメントされていましたが、まさにそうした想像力を育もうとする姿が、短い検討の中に小さいながらも垣間見られたことが、ファシリテーションを務めた私自身にも気づきとなりました。

見えていないシステムを想像する

(4)今後に向けた課題:教室を越えて

これは、若手に限らずこれまでの経験から感じてきたことですが、システム思考を学ぶとなると、どうしても机上でシステム図を描くことに集中しがちです。異なるメンバーとの対話から思考のブレークスルーが起きることも多いのですが、一方で、自分たちの頭の中で同じ思考が繰り返されてループしてしまうケースもあります。

上述した「見えていないシステムを想像する」ためにも、システム思考の学習には、教室の外に出て、変化に直に触れるということが大切なように思います。

U-Labを展開するオットー・シャーマー氏やアダム・カヘン氏は、自分たちの境界の外に出て、思考が揺さぶられる体験となるような「ラーニング・ジャーニー」を必ず探究のプロセスに組み込んでいますが、システム思考を学ぶ上でもそうした体験が今後キーとなるように感じています。

今回の日比谷高校のケースでいえば、私たちが担当したシステム思考ワークショップは、全体の学習プロセスの一部分であり、その他のパートでボストンやニューヨークに出向くなど多様な体験が組み込まれていますので、そうした経験からさらに思考の枠組みが広がることを期待したいと思います。

次世代リーダーシップの創造とシステム思考教育の可能性

ここまで日比谷高校の生徒に行ったワークショップの体験を振り返ってきました。生徒からもコースに参加してみることで、「もやが晴れたような気持ちになった」「自分の1つひとつの行動が大きな結果を左右することが実感できた」「気になったことや愚痴なども、いったん立ち止まって、どこにどのような影響が起きているのかを考えたい」「自分の特徴をシステム思考で理解できるのではないかと思った」「全然できなくて悔しかったです」などの声があり、多様なインサイトにつながったように思われます。

今回のワークショップは一度の取り組みであり、この体験だけで何かを論じられるわけではありませんが、最初は緊張していた高校生の皆さんが徐々にエネルギーを高めていく姿や、短時間で柔軟に思考を変化させていく力を間近で見ながら、年齢や経験に限らず、若いうちからこうした考えに触れたり、体得していくことの意義を実感する機会となりました。

システム思考を提唱したピーター・センゲ、そしてEQ(エモーショナル・インテリジェンス)の大家であるダニエル・ゴールマンは、共著『21世紀の教育:子どもの社会的能力とEQを伸ばす3つの焦点』(井上英之監訳、ダイヤモンド社、2022年)の中で、次世代のリーダーシップを育む上で、システム思考教育に取り組む意義を強調し、システムシンカーの習慣を学び、身につけていくことで生徒たちの可能性が大きく広がることを紹介しています。

そして、これは子どもや高校生たちに限った話ではないと考えられます。企業においても、これからの価値創造を担う存在である20代から30代のメンバーが、思考が固まる前にこうしたシステム思考に触れる機会を増やしていくことは、長期にわたって価値や社会的イノベーションを生み出すリーダーシップの種を養うことにつながります。そうした人材が増えていくことが、組織として二項対立を乗り越えていく鍵になるのではないでしょうか。

また、今回の記事では若手にフォーカスを当てましたが、そうした人材の可能性を潰さないためにも、経営に関わるシニア層の人々がシステム思考の素養を身につけることも併せて大切になってくるでしょう。 ヒューマンバリューでは、引き続き、そうした機会を増やすことで、私たち自身が社会システムに影響を与えられるレバレッジでありたいと考えています。

関連するメンバー

私たちは人・組織・社会によりそいながらより良い社会を実現するための研究活動、人や企業文化の変革支援を行っています。

関連するレポート

【Rethink -組織開発を再考する対話会 実施レポート】第4回:OSTの体験から、自律分散・自己組織化型の変革を考える

2024.08.28インサイトレポート

【Rethink:組織開発を再考する対話会】の第4回目を、2024年7月9日(火)にオンラインで実施しました。今回のテーマは、「OSTの体験から、自律分散・自己組織化型の変革を考える」でした。本レポートでは、対話会当日の様子や参加者の皆さま同士の対話から生まれた気づきをご紹介できればと思います。

編集後記:ビジネスパラダイムの革新に向けて、私たちにできること

2024.07.10インサイトレポート

ここまで5編にわたり、『GROW THE PIE』をお読みいただいた山口周氏のインタビューを掲載しました。ビジネスのあり方を考察し続けてきた山口さんとの対話は、日本企業の現在地をクリティカルに見つめ直す機会になり、GROW THE PIEの実践に向けて様々な気づきがありました。 最後に、編集後記として、インタビューの感想を交えながら、ビジネスパラダイムの革新に向けて私たちにできることは何か、現在

パイの拡大を導く、リーダーの思考様式と在り方とは(ビジネスパラダイムの再考 vol.5)

2024.07.10インサイトレポート

アレックス・エドマンズ氏の『GROW THE PIE』を読まれた独立研究家の山口周氏に、書籍の感想とともに、これからのビジネスパラダイムについてインタビューを行しました。(山口周氏 Interview Series) 本記事は、そのVol. 5となります。 今回は、パイの拡大や持続可能な社会の実現に向けて、企業リーダーにとって大切となる思考様式や在り方について語っていただきます。 Index

日本企業のパーパス経営を問い直す(ビジネスパラダイムの再考 vol.4)

2024.07.10インサイトレポート

アレックス・エドマンズ氏の『GROW THE PIE』を読まれた山口周氏に、書籍の感想とともに、これからのビジネスパラダイムを探究するインタビューを行いました。(山口周氏 Interview Series) 本記事は、そのVol. 4となります。 前回は、ビジネスにおけるヒューマニティの重要性を語っていただきました。 今回は「パーパス経営」を切り口にして、企業経営のあり方を考えていきます。

ビジネスにヒューマニティを取り戻す(ビジネスパラダイムの再考 vol.3)

2024.05.08インサイトレポート

アレックス・エドマンズ氏の『GROW THE PIE』を読まれた山口周氏に、書籍の感想とともに、これからのビジネスパラダイムを探究するインタビューを行いました。(山口周氏 Interview Series) 本記事は、そのVol. 3となります。 前回語られた、日本社会や日本企業の課題。 それらを乗り越えるために、ビジネスはどんなアプローチを取るべきか、どのように取り組むべきかについて、語っ

日本社会の課題に向き合う(ビジネスパラダイムの再考 vol.2)

2024.05.08インサイトレポート

アレックス・エドマンズ氏の『GROW THE PIE』を読まれた山口周氏に、書籍の感想とともに、これからのビジネスパラダイムを探究するインタビューを行いました。(山口周氏 Interview Series) 本記事は、そのVol. 2となります。 前記事で語られた、これからの経済・企業のあり方。 それらを踏まえ、今日の日本社会や日本企業に起きている課題について、語っていただきます。  In

組織開発を再考する<第4回>オープン・スペース・テクノロジーの現代における意味を考える〜自己組織化の学習フィールドとしてのOST〜

2024.04.23インサイトレポート

株式会社ヒューマンバリュー 取締役主任研究員 川口 大輔 2024年3月、組織開発の大家であるハリソン・オーエン氏がご逝去されました。オーエン氏は、対話型組織開発の代表的な方法論の1つである「オープン・スペース・テクノロジー(OST)」の創始者として知られています。 OSTは、数人から数千人までの人々が自己組織化して、複雑な課題解決に取り組むことを可能にするラージスケール・ミーティングの

【Rethink -組織開発を再考する対話会 実施レポート】第3回:人間性を回復し、ソーシャル・キャピタルを育むワールド・カフェの可能性

2024.02.08インサイトレポート

【Rethink:組織開発を再考する対話会】の第3回目を、2024年1月18日(木)にオンラインで実施しました。今回のテーマは、「人間性を回復し、ソーシャル・キャピタルを育むワールド・カフェの可能性」でした。本レポートでは、対話会当日の様子や参加者の皆さま同士の対話から生まれた気づきをご紹介できればと思います。

組織開発を再考する<第3回>〜人間性を回復し、ソーシャル・キャピタルを育むワールド・カフェの可能性〜

2023.10.16インサイトレポート

株式会社ヒューマンバリュー 取締役主任研究員 川口 大輔 本連載では、組織開発のこれまでの価値を振り返りながら、現在私たちが直面している大きな変化の中で、あらためて組織開発のあり方を再考し、今後の進化の可能性を模索しています。 連載第3回では、「ワールド・カフェ」をテーマに取り上げます。対話型組織開発の手法の中で、ワールド・カフェほど広く一般的に使われているものは他にないと言えるでしょう。そ

【Rethink -組織開発を再考する対話会 実施レポート】第2回:不確実性の時代にアプリシエイティブ・インクワイアリーが拓く可能性

2023.06.14インサイトレポート

【Rethink:組織開発を再考する対話会】の第2回目を、2023年6月6日(火)にオンラインで実施いたしました。第2回目のテーマは、「不確実性の時代にアプリシエイティブ・インクワイアリーが拓く可能性」でした。こちらでは、対話会当日の様子や参加者の皆さま同士の対話から生まれた気づきを実施レポートとしてご紹介できればと思います。

もっと見る